"ある夏の盛りのこと、街娼の仕事をしているタイ人の女性が「なかなか風邪が治らない」とやって来た。手のひらのすすけたようなシミを見て私はハッとした。初期梅毒疹だ。これほどはっきりしたものを見ると、かえって見間違えそうである。採血検査の結果も陽性。ここで困った。どうやって説明しても通じない。
仕方なく、東京都の救急通訳サービスに電話して事情を説明し、電話口で話したことを通訳してもらった。このサービスは、日本語がうまくない外国人に医療機関を紹介することが目的であって、通常このようなことをやってはいただけない。そこを無理にお願いして通訳をしていただいた。
この患者さんに街娼の仕事を続けさせるわけにはいかない。病気のことや治療に必要な期間、費用のことまで細かく書き記したものを救急通訳サービスの担当者に翻訳していただき、ファクシミリで送り返していただいた。
Q&A④-3
けれども、健康保険を使った場合には、病名と処置内容は健保組合に送られることになっているので、会社づとめの場合には、社内の厚生課などにはわかってしまうことがあります。小さい会社で、パレると都合がわるい人が、健康保険を使わず、自費で受診してくる場合がよくあります。そんなときには、性病にかかったという記録は医療機関のカルテにしかのこりませんが、性病予防法による届出は、やはり行なわれます。
よく、浮気の結果、性病になったから、家人にはだまっておきたいというような相談がありますが、家族内に伝染させたようなときには、そんなわけにもゆかないことを十分知つておいてください。医師も、家庭の破壊に加担するのはいやなものです。事情によってはなるべくだまっていたいので
すが。"
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